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オーダーメイド小物を 製作しています。


by atelieraplus
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・大正建築と。

・大正建築と。_a0117589_17165077.jpg






今日は建物。

私は根っからのアパレルっこなので

建築学にはまったく詳しくないのだけれど

学生時代に

バウハウスを学んでからは哲学的に

建築のおもしろさを感じることができるようになった、

気がする。










・大正建築と。_a0117589_17172935.jpg







うつくしいね、とか

きれいだね、

とかいう感覚とは

また別の、

奥行きのある見かたができるようになって

より楽しくなりました。




そんな

しろうと目線での訪問日記ですが

ご了承ください(笑)。








・大正建築と。_a0117589_1718337.jpg
                     ↑モダンな時計。針の真ん中は緊急時ベルになるしくみ?。 




さて。

こちら「蟹仙洞

うえのやま温泉駅から歩いて7分くらいのところにあります。


連休中だというのに

数人の大学生と私しか来館者はおらず、

のんびりゆっくり観て回ることができました。


後半は

私だけになって貸切状態に。

あまりにしぃんとしていて

そのうち座敷わらしでもひょっこり出てくるのでは、、、なんて

へんに想像力豊かな私は

はっ!と

背後を振り返ったりしてみて、、、(笑)。



すると

たくさんの日本人形たちが

じぃぃぃっとこちらをみつめているわけですが、。



どきどき、、、。








・大正建築と。_a0117589_17191612.jpg
                     ↑翌日はこどもの日でした。こちらはお節句飾りの1つ。 









この蟹仙洞は

訪れるまではじめ、

お金持ちのあつめた自慢の見せびらかしたいコレクション

なのかと思っていました。



でもすこし?イメージが変わりました。

それは建物。

大いに雰囲気がいいのです。


地元の製糸工場を経営していた方の

コレクションを並べている建物は大正時代の邸宅や

日本庭園、ギャラリーにつかわれている蔵。

(コレクション自体よりもむしろ建物のほうが魅力的?) 

とてもすてきなのでした。








・大正建築と。_a0117589_17194521.jpg
                    ↑床板の角合わせされた美しさ。これぞ日本の美だと思うの。 






手ふきガラスのガラスから

日本庭園を眺めると

なんだかタイムスリップした世界観。


やわらかに屈折してみえる

その奥行き具合が

これまたいいのでした。







・大正建築と。_a0117589_172616.jpg








椅子を借りてきて

ここからしばらく外を眺めていたい、、。



外に待たしている夫のことが

気にかかり

むやみに長居ができなかったのですが

それでもこの風景の前に

ぼーっと

しばらくたたずんでしまいました。







・大正建築と。_a0117589_17293475.jpg







カラフルな

フィルムケース?がかわいい。


こういったかすれた色合いも勉強になります。


ころんとした形もいい。



しかし昔は

こんなに小さい

レントゲンフィルムだったのかしらん、。







・大正建築と。_a0117589_17355931.jpg







どこに続いているかわからない階段。

小人のように身をかがめて

上がっていかないといけないような

細くて小さい階段。



こっそり上ってみようかしら、、、

あの天井にある扉のノブをつかんでみたい、、。


しばしこの階段を

下からそんなことを考えながら

眺めていました。






・大正建築と。_a0117589_1735375.jpg







小さな階段の向かいにあったちいさな茶室。


小ぶりの茶湯釜や

大きなお琴、

そして

この掛け軸が

床の間にあつらえてありました。



かえるの掛け軸。


墨のみでささっと描かれた

季節先取りの水面に浮かぶ蛙。


かえる

カエル





もう来月は梅雨なのですね。



この茶室でも

すっと背筋をのばし

正座して外の庭園を眺めました。






・大正建築と。_a0117589_1821713.jpg







流しの窓。

なつかしい横長に深いステンレスの流しで

手を洗わせて頂きました。



冷たくてほんのり暖かい井戸水。

その目の前には

このガラス。


竹模様かしら。


洗って塗れた手も

視界も

スっとする模様でした。







・大正建築と。_a0117589_1891141.jpg







お宝の1つ。

香箱などの

中国のお宝がたくさんある部屋があるのですが

私はそのお宝よりも

部屋の雰囲気や

そこから見える景色(トップ画像)

時計(3つ目画像)、金庫?などに惹かれました。



細工は

とても手の込んだ細工の飾り団扇だろうけれど

もし実際

扇いでみたら

すぐに腕がいたくなるだろうな。






・大正建築と。_a0117589_18203056.jpg






無料ギャラリーになっている蔵で。

趣は残しつつ

きれいに修繕されています。





1階は

市内で活動している作家さんの作品をおいてあります。


以前は

骨董刀などを閲覧してあったのだそうですが

窃盗にあってしまったのだそう、。



物騒ですね。







・大正建築と。_a0117589_18253426.jpg







最後に。

急すぎる角度のある階段を上っていくと

広い屋根裏のような

蔵の2階で

少し休ませてもらいました。




真ん中に低めの正方形テーブル。



白磁の素敵な花瓶と一緒に

この日

持っていた私のバッグと。


このバッグは若い頃使っていたバッグの

内張りをしなおしたもの。


この作業が

これまた解体してみると思っていた以上に

大変でした。


こういうものを扱うときは

バッグ用ミシンか工業ミシンでないといけないのね、、

ということを学びました(涙)。



このはなしは別の機会に、、。






もしかみのやま温泉、

蔵王方面へ行かれた際はぜひ。

ほっとする時間を得られることと思います。
by atelieraplus | 2009-05-10 09:57 | ・日々のこと。